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卵の雌雄鑑別方法に対する懸賞金、なんと600万ドル

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Prize funding for ovo-sexing breakthrough
卵の雌雄鑑別方法に対するブレイクスルー

Up to $6m is being made available for developing technologies that can accurately and quickly determine the sex of layer chick eggs before they hatch.
採卵鶏の卵での正確で迅速な雌雄鑑別方法開発のために600万ドル以上が利用可能である。

The prize funding is being offered by the US-based Foundation for Food and Agriculture Research (FFAR), which previewed its Egg-Tech Prize at the United Egg Producers annual meeting and executive conference earlier this week.
この賞金は米国FFARのためのものであり、今週はじめに実施された米国鶏卵製造業者年次集会と重役会議の卵に関する技術の賞として設立された。
※怪しい翻訳

At present, several billion layer chicks are hatched each year to supply the world’s eggs, with demand expected to rise in coming years. Male chicks are culled on the day of hatch, as poor growth performance and meat quality makes them unsuitable for consumption.
現在、数十億の採卵鶏が孵化しており、さらに需要が増加すると予想されている。採卵鶏として卵を生んだり、美味しい肉を生産しないのでオスのヒナは孵化日に淘汰される。
※超和訳

Unnecessary incubation causes the loss of millions of male chicks each year and is a major challenge to animal welfare, food waste, farm profitability and energy consumption.
不必要な負荷により何百万羽ものオスヒナが淘汰され、それは動物福祉や食料の浪費、農場の収益性やエネルギー消費に対する問題である。

Challenge to be resolved
解決すべき挑戦
Sally Rockey, FFAR’s executive director, said the issue was one that had to be resolved: “Male chick culling is a challenge that must be solved.
Promising scientific advancements indicate that it’s possible to develop a scalable technology to determine an egg’s sex before it hatches.
FFARのエグゼクティブディレクターのサリー・ロッキーは、この問題は解決しなければならない問題であると述べた。「オスヒナ淘汰は解決されなければならない問題だ。有望な科学技術の発展によって孵化前に卵の雌雄を鑑別する方法を決定する拡大可能な技術は開発可能である。」

“Solving this challenge would not only improve animal welfare but also save egg producers billions while adding eggs to the food supply.”
「この問題を解決することは、動物福祉だけではなく、鶏卵生産者の数10億を守りさらに食料供給を増やすことができる。」

If an appropriate technology is developed, it is believed the industry stands to save between $1.5-$2.5bn each year.
もし希望された技術が開発されれば、それは$1.5~2.5億節約することができるだろう。

Chad Gregory, United Egg Producers president and chief executive officer, welcomed the initiative, saying it would encourage researchers to move swiftly to identify meaningful, scalable solutions to the issue.
UEPの社長兼CEOチャド・グレゴリーは研究者がこの問題を解くスケーラブルな解決方法を解くために迅速に行動することを促すことを歓迎した。

“Assuring the health and well-being of animals simply is the right thing to do. As such, we have an obligation to support practices and technologies that improve animal welfare across egg production, and this extends to finding an economically feasible, commercially viable alternative to the practice of male chick culling at hatcheries.”
「動物の健康と福祉を保証することは正しいことである。このように私達は鶏卵生産に関する動物福祉を改善する慣例と技術を支援する義務を持っており、これは経済的に実現できる方法を発見するために拡大し、商業的に実施可能な代替方法を発見することにつながる。」
※コレも怪しい翻訳

Current approaches to solving the challenge range from gene-editing to measuring an egg’s hormone levels to determine its sex.
最近のアプローチでは遺伝子編集からホルモン調査による性決定まで渡っている。

FFAR says it is confident that the industry can build on recent advancements in sensor technologies, engineering and biological sciences to develop a technology that both successfully determines an egg’s sex before it hatches and can be integrated into existing production systems.
FFARは「当該業界が最近の進んだセンサー技術やエンジニアリング、生命科学によって、孵化前に雌雄を鑑別し、それを既存の生産システムに統合できることを確信している」と述べている。

参考文献

Prize funding for ovo-sexing breakthrough

卵から出る窒素ガスの傾向分析で90%以上♂♀判定可能や、ホルモン分析で95%以上可能というのが出ていたと思います。ただし、それらの方法はまだまだ実験室レベルだったはず。拡大可能な方法の発見が望まれますね!

-科学, 鳥類

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